2006年10月4日掲載
- 1.
- 「グローバル企業の情報監視体制」を調査。いやはや、半歩先往く企業はすごい。なんと、最高戦略情報責任者をCEOよりも偉い位置づけにして、ウェブ時代を睨みつけている。かつての研究開発費が1000億円だったのに、いまたった1000万円でeR&Dシステムを動かし、かつて以上の成果を挙げている企業も優れものだ。
- 2.
- 「リテール動向」の新しい局面を探った。かねてから注目してきたのだが、「売って所有させる」のではなく「貸して使わせる」ビズモデルが、ついに主役になりつつある。「人びとを店に呼びつける」かわりに、商品やサービスを「家に出前する」モデルも、ふたたび上昇機運。
- 3.
- 「CSRレポート」の編集に参画。1970年代初めからのテーマなのに、なぜ、いま、洋文字を掲げて声高するのか、不可解。そして、どの社のレポートも、目次・本文ともに画一。いやはや。おそらく、CSR第三フェイズを始動させるほかない。
- 4.
- 社員育成ビジョン策定作業にも関わった。「会社はだれのものか」「社員の新しい役割は」などに関して論争が進むいま、作業の意味は重い。グローバルという名の"米国化"が終止し、日本流儀の見直しが始まっているといわれるのだけれど。ふーむ。
- 5.
- 「団塊ビズサロン」は、メンバー各社の"業界見解"に基づいて、「連携ビズモデル試案」を検討。さて、どう前進させるか"思案"中だ。
- 6.
- 「ビズ研」は、「高級の研究」「次世代のコミュニケーション戦略」などを考えつつ、07年になだれ込む計画。
- 1.
- 『団塊ひとりぼっち』の山口文憲さん、『クロワッサン症候群』の松原淳子さんと、鼎談。テーマは「当事者が語る団塊世代」。なんと1000万人を"ひとりぼっち"で代弁してしまった山口さんは、まあ、あれこれと語ったくせに「砂川さんの団塊熱には参りました」と冗談口。松原さんには、「団塊男は、もっとパワフルに生きてよ!」と叱られる始末。グシュン。
- 2.
- 『団塊気分の基礎調査』の橘川さんに誘われて、『ホリエモンへの手紙』(オンブック)に寄稿。タイトルは「理由不明な反抗」。ルサンチマンが見えない、を視角にした。
- 3.
- 「USAウォッチング」は、「BlingBlingが往く」「CKOが企業を導く?」「立ちすくむコーポレート・カルチャー」などなど、テーマはランダム指向。行間に時代相を書き込めればグッドなのだけれど。
- 4.
- 「潮流」は、相変わらず私流儀のトレンド路線。「やるべき×できる」ことはベタ褒め、「やるべきでない×やっちゃった」は、このやろうと一刀両断。超長期連載は続く。
- 1.
- 今年も、静岡市の「地域シゴトの学校」で、「企画発想法」を連闘。去年と比べて体重2キロ増だけれど毛艶は黒光りのわが身、差し切る意気込みで20~75歳の生徒諸氏に挑みかかった。コワいおっさんと思われただろうな。「発想法と書くが、how toにあらず、問題は考え方」が小生のメッセージ。夜学と称される二次会でのワインが美味。
- 2.
- 「日本vs米欧のビジネススタイル」(東京)、「ビジネス・トレンドを読み解く」(岡山、埼玉)をはじめ、ドサ周りは相変わらず。
今月のキーワードは、
無機質なぬくもり
第二次バブルの到来を証明するかのように、高額商品や新技術を導入した商品が活発だ。共通項は"無機質なぬくもり"。人びとの営みに寄り添うよりも、非情なまでに実利的。
- 1.
- 「アストロリサーチ」は、個人の記念品などを乗せた人工衛星を打ち上げるサービスを開始した。地球の上空600~800キロの低軌道で、20~50年地球を周回したのち大気圏に再突入して燃え尽きる。料金は1億円。
- 2.
- キャラクター商品の高級化路線が成功し、「復刻ブーム」も手伝ってキャラクターの著作権を囲い込む動きが、多業界で激化している。すでにブランドとしてイメージが浸透しており、スキャンダルがない、コンテンツの宝庫…とメーカーは労せず美味しいとこどり。モノづくりのこだわりは忘却の彼方へ…。
- 3.
- マジカルでロジカルな手帳、ぺんてる「airpenストレージーノート」が登場。手書きで入力した情報を、書いたそばからデータに変換する。赤外線センサーと超音波センサーが専用ペンの動きを感知する仕組み。パソコンと繋いでリアルタイムで画面表示することも可能で、活用範囲は広い。
- 4.
- 利用者発信型メディアの次フェイズは、「ライフログ」。購入したものや調べたこと、訪問地など生活行動を細かに記録し、自動的に系統立った情報として蓄積する。KDDIでは「ライフPod」のシステム開発を進めており、商用化が間近いようだ。
- 5.
- プレミアムデニムや靴、最新テクノロジーを駆使したファンデーションなどでも、"保証書付き"に。企業側は競合他社よりもブランドイメージを向上させる実利、消費者は高額商品ゆえのアフターサービスを受けられる実理で、マッチ。とはいえ、新機軸のサービス価値でもなく、脱・差別化発想が必要だ。